自治体の広報は自治会が配布しているところが多いようだが地方では人口減少に加え高齢化により自治会の負担となっていることに加え自治会未加入者への配布をどうするかという問題も生じる。それに広報は見ないという人もかなりの割合でいるようだし、一回見たら捨てるという世帯がほとんどではないだろうか。
自治会を利用して広報を配布させるという行為が様々な問題を引き起こしているわけだからデジタル配信にすれば問題は解決できる。さらに紙資源の節約、焼却場の負荷軽減、印刷&配布費用の削減などもできて良いことづくめのように思えるがなぜそうしないのだろう?
広報はPDFなどで配信するだけでPCやタブレット/スマホからは見れるようにはなる。問題はそれらを扱うことが困難な情報弱者の対応をどうするかであるが、ほぼ全ての家庭に設置されていると思われるテレビを情報端末にすればよいだろう。
現在のテレビにはHDMI端子があり機器連携機能(CEC)を持っているものがほとんどだ。その機器連携機能(CEC)では、リモコンによる操作、テレビの電源の入り切り、入力ソースの切替などが可能であり、それらをうまく組み合わせることで情報弱者にも扱えるような情報端末とすることができるはずだ。
アプリが実行できるAndroidTVならアプリを作成してもいいのだが、防災端末としても活用したいならRaspberry PiをテレビのHDMI端子に接続するのがお勧めだ。
インターネット経由で配信された非常警報を受信したときに自動でテレビの電源を入れ入力ソースを切り替え強制的に防災情報をテレビに表示させることが可能となるためだ。音声合成で喋らせることもできたりするが、夜中に突然テレビがついて防災情報が流れだしたらビックリするだろうな!(笑)
メモリ容量的にGUIは使いものにならないが単純に画像を表示するだけならRaspberry Pi Zero 2W / 3A+ 程度以上の処理能力があれば快適に画像の切り替えもできて必要十分かつ価格も安くお勧め。32Bit-CPUでは所謂y2038問題が懸念されるため64Bit-CPUを選択すべきだ。
あとインターネット未加入者にどう対応するかであるが、lorawanなどのような広域無線ネットワークを構築し自治体が運営すれば良いだろう。各世帯にその受信装置を設置、さらにP2P機能により世帯~世帯へと情報を拡散中継する機能を持たせることで広範囲をカバーできる広域ネットワークを構成することができるはずだ。
以上のような機能を組み込んだ革新的なテレビがあると便利なんだけどHW的にはFireTVやGoogleTVを利用する手もありそうだ。