日本語表示にほど良い大きさのLCD表示器が欲しいと思っていたところ、その欲求を満たしそうな物がマルツオンラインにてLCD付きのRX65Nマイコン評価用デモキットが5000円で売られているのを見つけ衝動買いしてしまった。
●主な特長
・32ビットMCU RX65N(コード用フラッシュメモリ2MB、内蔵RAM640KB)を搭載
・4.3インチWQVGA静電容量式タッチ機能付きTFTパネル
・E2エミュレータLite回路搭載しオンボードデバッグが可能
・ファームウェアのアップデートがUSBメモリを使って簡単にできる
・無料のEclipseベースの開発環境をダウンロードして使用できる
・PMOD、USBインターフェース搭載
・Ethernet、Arduino Uno準拠ヘッダ、I/Oヘッダ、JOY STICK、SDカードスロット、32MBフラッシュメモリなどの接続端子を実装(下図参照)
RX65N Envision Kit【RTK5RX65N2C00000BR】
Segger emWin GUIソフトウェアも無料で使えるというので早速使ってみたがデモプログラムを改良し日本語表示させようとしたらデモプログラム自体のコードが1MB弱もあるのに加えて日本語フォントを組み込もうとするとそれだけでさらに約1MBものコード領域を使ってしまうことがわかる。
しょうがないので最大1MBとなるデュアルバンクという設定を無効にしてなんとか日本語表示には成功したもののデモプログラムに日本語表示するだけで約2MBものコード領域が必要だなんて...2MBもあれば何でも作れそうだと思っていたのにと、なぜか空しさを感じてしまうのだった...
そもそも日本語フォントを組み込むのに約1MBもコード領域が必要というのは仕様に問題あるんじゃないの?とemWinの開発者に問い正してみたいところだが反撃食らいそうなので止めておこう。無料だし...(-_-;)
ということでUNICODEベースの日本語表示を自作してみた。今は実験的段階なのでソースは恥ずかしくてとても公開できないがフォントデータサイズは470KBほどに収まった。フォントデータを基板上の32MbシリアルフラッシュかSDカードにでも書き込みすればコード領域はほとんど消費しない。これなら日本語を使った巨大なプログラムも作れるぞ。って、何を作るのかが問題かも。(笑)
※画像では”東雲”と表示されているが実際のフォントは”Kappa”です。
それにしても、どんな用途を想定してるのか想像しにくいMCUだ。汎用OS用途としても使えそうだが性能的に物足りなさそうだしIoT用途としては贅沢すぎるし何か中途半端な感じがしないでもない。それはともかく、このレベルのMCUとしてLCDコントローラを内蔵=グラフィック性能が高いという異色のMCUであることは間違いない。